ないラボ集落では、会費の一部(サイトの利用料や諸経費を除いた額)を基金として積み立てて、ないラボファンドという名前で「ないものはない」を体現するような挑戦を後押しするために投資をしています。
かつて日本の集落には「講」と呼ばれる仕組みがありました。講とは、辞書に「貯蓄・融資などのための相互扶助団体」と書かれていて、現代の共済に近い仕組みだったようです。
実際の海士町の集落にも、講という形で集落でお金を集めて運用されている事例もあります。ないラボ集落でも、この講という古き良き地域の伝統を進化させる形で取り入れています。
この講(ないラボファンド)で集まった基金をどの挑戦に投資するのかは、定期的に開催されるないラボファンド予算委員会で、集落民の投票によって決まります。
また、単にお金を投資するだけでなく、そのプロジェクトの成長を集落として応援していきます。
海士町に眠る「ないものはない」の種にスポットライトをあてていきましょう。
【これまでに支援・投資した取組】
★日須賀プロジェクト(投資額:18万円)
海士町で最も小さな集落である日須賀という地区で行われている日御碕神社を修繕するプロジェクトに、ないラボ集落として継続的に寄付をしています。地域の人達が立ち上がってお金を集め、老朽化した神社を少しずつでも修繕していく姿に「ないものはない」の精神を感じます。いつか、ないラボ集落と日須賀集落の協働で神輿を担ぐ日を夢見ています。
★畑ラボ(投資額:1万6千円)
島根県立隠岐島前高校の生徒達が有志で行っている「畑ラボ」という取組を応援しています。地域に眠る休耕地を活用して、生徒達が自ら野菜を育て販売することで、地域の中に小さな風を起こしています。農機具や種を買うお金もないということなので、ないラボ集落からも応援の気持ちを込めて投資をしています。
★若者交流プロジェクト(投資額:7万6千円)
交流の機会が少ない離島で、男女が出会う場(飲み会!)を手づくりしているないラボ集落の区民のプロジェクトを応援しています。今後の課題としてイベント後の継続的な交流がキーワードとして挙がったことから、「クアトロチケット」(男女4人ペアで使える飲食店チケット)というものをないラボファンドで得た資金を活用して発行することになりました。この活動を通して、実際のカップルも誕生しています。
★さとのば大学(投資額:6万4千円)
海士町をはじとする離島・中山間地域を旅しながら学ぶ「さとのば大学」を創設するためのクラウドファンドの挑戦に対して、ないラボ集落としても投資をしました。調達目標額は1千万円という大きなチャレンジでしたが、田舎に大学を創りたいという熱意が多くの人の共感を呼び、目標額を超える投資を集めることに成功しています。2019年には、さとのば大学の学生が実際に海士町に住んで学びを深めました。
★隠岐國学習センターに天体望遠鏡(投資額:4万円)
高校生が気軽に天体観測ができるようになることと、離島で星が綺麗な海士町では観光資源にもなりうることから、海士町にある隠岐國学習センター(公立塾)に天体望遠鏡をないラボ集落として寄贈しました。
★島の大使館を東京にオープン(投資額:16万4千円)
島(海士町)の人と都会の人が交流しながら、有意義に遊んで学べる「ないラボ集落の公民館」として「島の大使館(現代の藩邸)」を都内で不定期に開設しています。2018年12月に島の大使館キックオフイベントを行い、海士町と親交のある湯浅誠さんをゲストスピーカーに招いて社会関係資本について参加者を交えて学びを深めました。そこから海士町と繋がりのあるゲストの方々を多数お招きし、島内外の交流を加速させています。
★第5回海士町盆踊り大会の実施(投資額:10万7千円)
4年前に住民の有志により復活した伝統ある海士町盆踊り大会(in 隠岐神社)が永続的に継続できるよう、節目となる第5回の実施に向けて、ないラボ集落として協賛金として運営費を支援します。
★ケイコ食堂(投資額:8万8千円)
ないラボ集落では、菓子パンやカップラーメンを食べて塾に臨む高校生に地産地消で栄養満点な食事を届けるという取り組み(ケイコ食堂)を支援しています。これまでに4回実施されていて、ないラボ集落の炊き出しとも言えるこの取り組みは、高校生の夢ゼミ(探求活動)とのコラボレーションもあって、回を重ねるごとに進化しています。
★移動式テントサウナの購入(投資額:5万円+有志による支援)
ないラボ集落の区民の癒しとして、移動式のテントサウナを購入しました。サウナで温まった体を海に飛び込んで冷やすことで、心と体が「整う」という感覚を体験することができます。また、この「移動式サウナ」×「離島の透き通る海」のコラボレーションが新しい観光資源にもなると注目しています。
★隠岐國学習センターのビジョン動画作成支援(投資額:3万1千円)
隠岐國学習センター(公立塾)で、島前の学びの中心(Center)としてのビジョンを地域、生徒、スタッフと描き、プロとともに映像化するというチャレンジを始めていて、その経費をクラウドファンディングで集めているので、ないラボ集落として支援します。
★島の大使館ポップアップイベント(投資額:5万円)
島の大使館(ないラボ集落の公民館)をポップアップ店として2019年11月に2週間ほどオープンしました。スナックのママの役割をしてくれる人への謝金や会場費、島の食材購入費などに活用しました。大江海士町長をはじめ、島内外の多くの方が来場してくれて、大いに盛りあがりました。
★離島のチビレスリング遠征経費の補助(投資額:10万円)
島前地域のレスリングを支えている少年レスリング(通称「チビレス」)の遠征費について、指導者の旅費の分の補助がない状況なので、その一部をないラボ集落で補助しました。写真はチビレスの選手達からのお礼のビデオメッセージ(モザイク処理をしています)です。
★海士町のミニバスケットチームのユニフォーム支援
大会のルールが変わって、ユニフォームの規格が変更になったので、新しくしなければならないということで、ないラボファンドで支援しました。
(支援額:10万円)